【シャネル修理】マトラッセ色替え2回目はなぜ高額?青から黒へ
2026/10/07
一度色替えをしたバッグを、もう一度別の色に替える場合は、前の塗膜を取り除く作業が必ず必要になります。
そのため、1回目の色替えよりも費用が高くなります。
今回は、他店で青色に変えたシャネルのマトラッセを、黒色に再カラーチェンジした事例を通して、その理由をお伝えします。
皆様、おはようございます。
ブランドバッグ&家具修理のレシッズ(Le.sits株式会社)の陶山です。
今回ご紹介するのは、シャネル【CHANEL】のマトラッセです。
数年前に、他のお店で青色に色替えをされたバッグでした。
その青色が所々で剥げ、縫い目まわりなどが白っぽくなってきたため、「また使える状態に戻したい」と、ご相談をいただきました。
動画では、実際のバッグを見ながら、除去作業の考え方を解説しています。あわせてご覧ください。
一度色替えしたバッグを、もう一度替える場合
塗られた「塗膜の除去」が必須です
ご相談をいただいた場合、当工房では、まず青色の塗膜を取り除く作業から始めます。
理由は、青色の塗膜の上に、新しく黒色の膜を重ねても、下の青色の膜ごと剥がれてきてしまうためです。
それでは、黒色にした意味がなくなってしまいます。
そのため、どうしても塗膜の除去作業が必要になります。
除去の方法はいくつかありますが、大切なのは、革の表面をできるだけ傷めずに取り除くことです。
青色の塗膜を、少しずつ溶かすようなイメージで取り除いていきます。
また、他店で、どのような塗料を使って色替えをしたのかも、仕上がりに大きく関わってきます。
状態を見極めながら、対応しています。
塗膜と一緒に、蓋裏の「CHANEL」の文字も消えてしまいます
箔押し文字を残すor書き足す技術をご覧ください
蓋の裏には、「CHANEL」の箔押しの文字があります。
青色の塗膜を取り除く際、この文字を残すことはできず、青色の塗膜と一緒に、文字も落ちてしまいます。
そのため、お客様には、事前に「塗膜を除去した後、CHANELの文字は、あらためて書き入れて再生します」とお伝えしました。
完成後は、文字を再生した上で、その周りを黒色で仕上げています。
白っぽく剥げてしまっていた部分も含めて、革の表面全体を、黒色に仕上げました。
内側も、黒色にカラーチェンジ
バッグの内側には、「CHANEL」の文字と、その反対側に「MADE IN FRANCE」の文字があります。
お客様のご希望で、内側も黒色にしたいとのことでしたので、これらの文字を残したまま、黒色に色替えしました。
文字を残す対応は、追加のオプションとなります。
もともと白系だった内側も、すべて黒色に変わりました。
チェーンの中の革紐は、交換にしました
革が乾燥しチェーンから取り出すときに割れてしまう
チェーンに通っている革紐も、塗膜を除去して、もう一度黒く染める方法はあります。
ただし、除去している最中に、革がちぎれてしまう可能性があります。
費用面も考えて、革紐は新しい革に交換する方針としました。
色替えが2回目だと、なぜ高額になるのか
革修理は、手を加えるほどダメージを受ける
通常の色替えの修理費用に加えて、塗膜の除去作業の費用が上乗せになります。
そのため、一度色替えしたバッグを、もう一度別の色に替える場合は、高額になりやすいのです。
さらに、今回のように、箔押しの文字の書き直しや、内側の文字を残すオプションなどが加わると、その分の費用も必要になります。
修理後も、保湿しながら使っていただきたい理由
今回の塗膜の除去では、乾燥してしまった青色の塗膜を取り除いた後、オイルでできるだけ保湿して、革を柔らかくした上で、黒色に仕上げています。
マトラッセに使われているラムスキンも、乾燥していきます。
しっかり保湿をしながらお使いいただければ、今回の黒色の仕上がりも、長くお使いいただけると思います。
革も、年を重ねるほど、若返らせることが難しくなります。
傷みが進みすぎる前に、早めに手を加えることが、長くお使いいただくための近道です。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 他店で色替えしたバッグでも、もう一度色を変えられますか?
A. 可能な場合が多いです。ただし、前の塗膜を取り除く作業が必要になるため、通常の色替えより費用が高くなります。まずはお写真をお送りください。
Q. 色替えをしたら、「CHANEL」の文字はどうなりますか?
A. 塗膜を除去する場合は、文字も一緒に落ちてしまいます。その場合は、文字を書き入れて再生します。内側の文字は、残したままで色替えする対応もございます(追加のオプションになります)。
Q. 前の塗膜を取り除かずに、上から塗ることはできませんか?
A. おすすめしておりません。下の塗膜が剥がれてくると、上に重ねた色も一緒に剥がれてしまうためです。
Q. 革紐も黒く染め直してもらえますか?
A. 塗膜を除去する際に、革がちぎれてしまう可能性があるため、新しい革紐への交換をおすすめしています。
シャネルのバッグ・財布の、素材別の修理事例と費用の考え方は、こちらでもご紹介しています。
👉シャネル(CHANEL)バッグ・財布の修理費用相場|高額な総張り替えを避けて安く綺麗に直す補修・エナメル再生術
その他、バッグ修理のブログ記事もいろいろとアップされていますので、是非こちらもご確認ください。
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【本記事のまとめ】
一度色替えしたバッグを、もう一度別の色にする場合は、前の塗膜の除去が必須です。
そのため、費用は高くなります。
塗膜を除去すると、蓋裏のCHANELの文字も落ちます。
文字は、書き入れて再生します。
チェーン内の革紐は、除去中にちぎれる可能性があるため、交換をおすすめしています。
修理後は、保湿しながらお使いいただくと、長持ちします。
他店で色替えをしたけれど、剥げてきて困っている、というバッグをお持ちではありませんか?
まずはお写真を撮影して、状態をお送りください。
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