【ハラコバッグ修理】毛が擦れて抜けた部分は、あて革でしか直せません|ディオールのハンドバッグ事例
2026/09/24
ハラコ素材のバッグは、毛が擦れて抜けてしまうと、増毛や毛の移植で元に戻すことはできません。
今回は、毛が抜けてしまった部分に「あて革」を施し、再び使える状態に修復した事例をご紹介します。
クリスチャン・ディオール【Dior】のハラコハンドバッグ
ハラコの革は直せない?
皆様、おはようございます。
ブランドバッグ&家具修理のレシッズ(Le.sits株式会社)の陶山です。
今回ご紹介するのは、クリスチャン・ディオール【Dior】のハラコハンドバッグです。
緑色のハラコが擦れて、毛が抜けてしまった部分をどうにかしたいと、ご相談をいただきました。
なぜ「あて革」という方法しかないのか
ハラコは、毛皮のような艶やかな見た目が魅力の素材ですが、毛が擦れて抜けてしまうと、その部分に毛を増やしたり、植え直したりすることはできません。
そのため、当工房では、抜けてしまった箇所を隠すように、色を合わせて加工した革を「あて革」として縫い付ける方法をご提案しています。
見た目の質感は変わってしまいますが、「使えないと諦めていたバッグを、また使えるようにする」ための、現実的な選択肢として、多くのお客様にお選びいただいています。
縫製の工程で、気をつけていること
ハラコがある外面を縫っていく際、当然、内側にも縫い目が見えてしまいます。
内袋の素材によっては、その縫い目から破れてしまう危険性があるため、レシッズでは内袋をある程度取り外した上で、外側を縫っていきます。
口元にナイロン製のパイピングが巻いてある場合は、そのギリギリを工業用ミシンで縫っていきます。
今回は、底の角にピンク色系の革が縫製されていたため、そちらもある程度分解し、新しい革を入れ込みました。
ハラコの色に合わせて加工した革を、毛の無い部分に縫製し、仕上げています。
「使えないと思っていたバッグが、また使えるようになった」と、大変喜んでいただけました。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 抜けた毛を、増やしたり移植したりすることはできませんか?
A. 申し訳ございませんが、対応できません。ハラコの毛が抜けてしまった場合、色を合わせた革を縫い付ける「あて革」修理でのご提案となります。
Q. あて革をすると、見た目はどう変わりますか?
A. 毛のある質感から、革の質感に変わります。完全に元通りにはなりませんが、色を合わせることで、バッグ全体としての違和感を抑えて仕上げます。
Q. ハラコ以外の毛皮素材(ファー等)も対応できますか?
A. 素材によって対応可否が異なりますので、まずはお写真をお送りいただき、状態をご確認させてください。
Q. 内側の縫い目や裏地はどうなりますか?
A. 内袋をある程度取り外した上で施工するため、内側からの破れのリスクを抑えて仕上げております。 その他、バッグ修理のブログ記事もいろいろとアップされていますので、是非こちらもご確認ください。
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【本記事のまとめ】
ハラコの毛が抜けてしまった場合、増毛や移植はできません。
あて革による修復が、現実的な選択肢です。
内袋を取り外した上で外側を縫製し、内側からの破れリスクを抑えています。
色を合わせた革で仕上げることで、バッグ全体としての違和感を抑えます。
「もう使えない」と諦めていたハラコバッグ、あて革という方法で、また使える状態に戻せるかもしれません。まずはお写真を撮影して、状態をお送りください。
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